〜 Hero (King of Kings)
TRPG総合開発研究サイト




 偽りのRPGに死を… 

当サイトのスローガン“偽りのRPGに死を…”

より純粋に、より自然に、
感性と、経験と、想像力とを以て、
深遠なるテーブルトークを楽しむ信念…それが
Death to False RPG!!



◎ はじめに
 【
偽りのRPGに死を】…言葉だけ聞くと過激かもしれませんが、暴力的であったり、批判的的であったりはしません。単純に“TRPG好き”のアピールとしてこの言葉をチョイスしただけです。
 【
Manowar】と云うパワーメタル・バンドの合言葉「Death to False Metal」によるその姿勢にあやかって名付けました。10年以上前に創ったTRPGサークル用の標語として掲げていましたが、現在では私自身がTRPGを行う上でのスタンスがぶれない為だけの格言的なものとして用いています。
 当初、この標語を考えるに至った理由があります。『
第三次TRPGブーム』、テーブルトークと云う言葉が確立して浸透した頃、TRPG人口は確かに増え、多くの関連書籍の発行やシステムの増加等良い事もありました。しかし、是は同時に粗悪品の横行や勘違い、又、“”な共有感を生むと云う事態にもなりました。
 TRPGは、ゲームであり、楽しければどの様な価値観を有し、どの様な遊び方をしても構わないのですが、私個人としては一つの“
作品”として楽しみたいのでこの標語と共にTRPGの純粋な楽しみ方として定義してみました。
 此処で定義した内容は私個人の考え方です。特定の団体や個人、ゲーム、パッケージ、システム等を批判並びに揶揄するものではありません。

§ 真正TRPGファンと疑似TRPGファン
 TRPGを楽しむ人々が増えたのは嬉しい限りです。様々な資料が手に入り易くなりましたし、多くのシステムを見る事も出来ますし、人集めも楽になりました。
 しかし、多様化するTRPGとファンの増加の全てが良い結果をもたらした訳ではありません。TRPGと云う言葉の普及と認知度は、時にその響きだけで共有感を有し、形骸化した一種の空間をもたらすだけ、と云う事があります。
 “
趣味”ですから様々な価値観が存在し、それを第三者が否定するのは野暮です。ですが、自身も又、それを趣味にしており、特にTRPGは一人では出来ませんから自ずと周囲と接点を持つ必要があります。その際、周囲との価値観に大きな隔たりが存在する事があります。価値観以前に取り組み方や認識度合そのものが違う事があります。云うなれば、同じくTRPGを趣味としていても、認識において大きな差がある、と云えます。例えば、車が趣味だとして、イタ車好きとアメ車好きではある意味全く違う訳です。
 此処ではTRPGのジャンル的な嗜好性の違いではなく、その認識具合に着目して触れて行きます。
 まず、大きく『
真正TRPGファン』と『疑似TRPGファン』とに分けて考えてみます。
 真正TRPGファンと疑似TRPGファンとの格差は、簡単に云えば「
能動的」か「受動的」かを表します。
 前者の能動的な真正TRPGファンとは、自らTRPGを行う人を指します。簡単に云えば、マスターを行い、そのマスターをする為に人を集め、時にコンベンションに赴き、サークルに属したり、情報を得たり等が挙げられます。おそらく、この文面を読んでいる方は強要された場合を除き、真正TRPGファンと云えるでしょう。
 後者の受動的な疑似TRPGファンとは、人に誘われてプレイヤーを行い、その際には楽しみ、自身からTRPGをする訳ではないが、TRPGを知ってはいる人を指します。おそらく、TRPG人口の大半はこちら疑似TRPGファンによって成立していると思われます。多人数でしか成立し得ないTRPGにとっては、これら疑似TRPGファンの存在は必要不可欠なのかもしれません。逆に云えば、疑似TRPGファンを獲得するのは難しいとも云えます。
 極めて荒っぽく分類し、区分けするとすれば、マスターをする人間の多くは前者、プレイヤーオンリーの人間は後者に分けられるでしょう。
 TRPGファンと一括りで考えがちですが、上記は全く別物と考えた方が良いです。例えば、コンピューターゲームで考えれば、プログラムが真正、ユーザーが疑似と当てはめられます。需要と供給の考え方で云えば、TRPGに限っては発信者と受信者が一様に会している、と云えます。

§ TRPGファン層の分類
 上記の両TRPGファンは更に区分されます。以下に簡単なファン層を記載しておきます。

 
・洋書・翻訳好き…クラシカルファン・ブランド指向・オフィシャルマニア・コレクター
 ・創作活動好き…同人活動・イラスト描き・物書き
 ・漫画・アニメ好き…疑似体験・共有感・趣味友作り
 ・リプレイ・小説好き…活字マニア・疑似体験
 ・サークル活動好き…共有感・連帯感・組織作り・趣味友作り
 ・ゲーム好き…ゲームマニア・疑似体験
 ・その他…SLGファン・TCGファン・コレクター・蘊蓄マニア・暇潰し・仕事


 真正、疑似の隔てなく、殆どのTRPGファンは上記の何れか、或いは多岐に渡って分類されるでしょう。是に加えて、マスタリング並びにプレイスタイルがあります。

 
・蘊蓄/理屈派
 ・正当派/クラシック
 ・文芸/芸術派
 ・特定のジャンル/作品ファン
 ・おちゃらけ/賑やかし
 ・暇潰し


 かなり乱暴に区分けしましたが、多かれ少なかれ上記のカテゴリーに分類されるでしょう。
 日本では“
共有感”と“流行”の占める割合が高く、大きく是に左右されます。TRPGそのものの認識度の低さ、或いはファン層の特異性からなるのかもしれません。
 如何なるカテゴリーに属していても構いませんが、気になるのはTRPGそのものより、上記に挙げた嗜好性の大元により多く気が行くファンが多い様です。例えば、翻訳好きなTRPGファンが翻訳にかまけてTRPGそのものを全くしない、と云った具合にです。
 TRPGを触媒的な副趣味とする傾向は、第三次TRPGブーム以降大変増えました。TCGによるTRPG淘汰等は最たる例でしょう。SLGがTRPGに取って代わられた背景とその意味合いは分かりますが、それとこれは大きく異なります。
 願わくば、暇潰しや共通趣味探し以外の観点からTRPGに取り組んでくれる方が増えてくれる事を祈っています。

§ 要約
 今回、ここではTRPGファンの嗜好性を分類するだけに止めましたが、別項ではより主体的な意見を掲載して行きます。
 あくまでも個人の趣味による意見ですので、気軽に受け止めて下さい。



TOP

Copyright (C) Hero 2004-2005 all rights reserved.